2008年10月03日
滋賀「珍地名」の語源(2)
前回は湖南を中心に珍地名まとめましたが、今日は湖南以外の地域の珍地名。
<日本コバ>
東近江市にある標高934.1mの山。
ウィキペディアによると、日本一の木場(こば)が転じた説 、登山途中に休憩所(コバ)を2回(2本)経ると山頂に至るとの説がある。
日本コバは、石灰岩地植物、洞窟正動物が注目されており「守りたい育てたい湖国の自然100選」に選ばれている。
<アセボ峠> 米原市
汗疹(あせも)のできるほど急な峠の意味ではありません。
語源は不明としていますが、あしび(馬酔木)の多い峠?
<途中(とちゅう)> 大津市
鯖街道の「途中」ではないようです。
橡(とち)の木が繁茂する地。朽木の栃生(とちゅう)と区別して用いる。
<和迩(わに)> 大津市
湖西線の駅名にもなっていますから、これも滋賀県民の常識。
古代の豪族和邇氏にちなむ地名。ワ(輪 ワダ湾)+ニ・ヌ(沼・湿地)が地形語源として先行していたかも?
<酢(す)> 虎姫町
地図で見つけました。
伊勢神宮領であったことから、神に捧げる酢を作っていたのか?
<北生見(きたうみ)> 高島市今津
以前、現場に出かけたことがある小さな集落でした。私は読めなかった地名。小浜へ行く途中の山の中の集落ですから説1ではないと思います。小さいですが雰囲気のある神社かお寺があるので説2を支持。
説1として北+ウミ(湿地)、説2として北+海(神主が小浜の海に潔斎に行く地)。
<非実学は冷遇?>
先日、新聞で文学、歴史学、物理学、天文学等の非実学系の研究費が減らされているという記事が載っていました。研究研究費の効率化を図るため実学を優先するという内容。このため、非実学系の研究費は増えない。
「滋賀県 地名 姓氏 語源辞典」を読んでいて、この研究は典型的な非実学。しかし、非常に面白いし、調べるほどに興味が尽きない分野。
非実学の研究は面白いのですが、「研究内容」も「研究費獲得」も難しいようです。
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
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滋賀