2012年10月03日
<カイヅカイブキ>
庭の植木といえば、ゴールドクレストやホプシーといったいわゆるコニファーが今では一般的だが、一昔前はやはりカイヅカイブキが定番だったと思う。
実は社屋裏側にもカイヅカイブキの生垣がある。葉の無いところも結構あって、穴がボコボコ開いて哀れな姿になっている。
また、強く刈り込んだせいか、杉葉も多い。
以前私は、この杉葉というのは、動物の食害を防ぐための自己防衛反応、と勝手な解釈をしていたが、実はそうではなくて先祖帰り(カイヅカ本来の姿)だということらしい。
ところで、10年前に家を建てた私は、当時、庭に何を植えようか思案していたわけであるが、「カイヅカなんていつの時代の植木よ」というのもあって全く眼中になかった。
けれども、ちょうどそのころ、あるお客さんの話を聞いて、カイヅカの見方が変わった。
というのが、カイヅカは上のとおり、杉葉というのがやはり問題で、こまめに手入れをしないとすぐにダメになる。
そのお客さんがいうには、はさみで刈るのではなく、新しい芽が出てきたら、その部分を摘むのが正統なやり方なんだそうだ。
私:「そんな面倒くさいこと誰がするんですか?ベニカナメでも植えておいた方が楽で見栄えもよろしいですやん」
お客さん:「と思うよな。でもカイヅカが綺麗なお宅というのは社会的地位が高いところが多いんや。というのが、手入れが大変だから、それなりに暇や余裕がある人じゃないといかんのや。貧乏人は休みなしで働かんといかんから、そういう手入れはできんよな。特にカイヅカなんてまず無理や。」
私:「なるほど。綺麗なカイヅカはステータスを意味するんかぁ。」
その後、いろんなお宅のカイヅカを注意して見ているが、確かにそういう傾向があって、非常に面白い。
それ以来、自分の中では「絨毯のようなカイヅカ=ステータス」という式が定着している。
まあ、自分の場合はゴールドクレスト植えて1年足らずで枯らしてしまった貧乏人ですけど。
(環境調査課:HW)
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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