下水道の借金は大きすぎる

西日本技術の環境調査員

2009年04月14日 07:28



全国の下水道の地方債(借金)の総額は33兆円。これは道路関係旧四公団の債務総額約40兆円旧国鉄の債務総額約37兆円にも匹敵する規模の多額の借金です。

<下水道事業の借金ベストテン>
1位 和歌山市   2位 泉佐野市   3位 光市   4位 長洲町   5位 米子市   6位 荒尾市   7位 松原市   8位 夕張市   9位 観音寺市   10位 盛岡市

関西から和歌山市、泉佐野市、松原市がベストテン入り。20位まで見ると13位交野市、16位泉大津市、18位枚方市が入っています。大阪南部・東部の都市が多いですね。関西空港関連施設の利用や過大な人口増加を見込んだ計画が破産した結果が色濃く出ています。

<和歌山市の例>
和歌山市は連結ベースの赤字額の大きさを示す「連結実質赤字比率」が15%を超え、自治体財政健全化法による早期健全化基準に抵触し、国からイエローカード。原因は下水道事業の借金。
和歌山市の下水道事業の地方債残高は1,000億円。関西空港の関連事業や工業団地への企業誘致のあてが外れ人口も82年をピークに減少、さらに下水道への接続率は低いままで料金収入も低い。簡単にいうと必要以上の大きな施設を作り、その施設を利用しないということです。
しかし、この下水道事業の経営状態は和歌山市だけではなく、多くの市町に共通する課題。

<下水道の役割>
下水道の役割はトイレの水洗化、住宅周辺の衛生確保、公共用水域の水質保全が挙げられます。したがって、下水道などの汚水処理施設は必要なのですが、問題になるのが財源とその返却。

<下水道に接続しない理由>
下水道に接続しないとする理由は、さまざまな事業体が分析を行っています。高齢者世帯、一人暮らしの高齢者、経済的困難者、老朽家屋の改築時に接続予定がキーワードになっています。現在では景気低迷による費用負担も入るような気がします。

<滋賀県の下水道>
滋賀県の下水道普及率は19年度末83.5%で全国7位。かなりの県民が下水道を利用できる整備状況になっています。一方、実態的な利用状況を示す水洗化率は95%を超える守山市・野洲市から、60~70%台に留まる市町があります。
下水道事業は、下水道を利用し料金を支払って成立する仕組みですから、整備できた地域はできるだけ早く下水道に接続することが大切です。とりわけ下水道は設備の老朽化が早いインフラです。早く下水道に接続することが公共財産を守る財源になることをお忘れなく。


小さい字でごめんなさい。
本当の心配は「探偵ナイトスクープ」。間寛平はヨットとマラソンで世界一周中。松村邦洋は東京マラソンで心肺停止。北野誠は実質的に芸能界追放。探偵がいなくなってしまう。個人的にはこのネタで書きたかった。

関連記事