砂防

西日本技術の環境調査員

2010年04月15日 07:28



“砂防”とは台風や激しい雨などによって削り取られる土砂の生産・流出を防いだり、あるいは土砂の生産・流出をできるだけ少なくしたりすることをいいます。

山に木が無かったり木が倒れたりしていて山が荒れている状態だと、大雨の時に多くの土砂が下流に流されます。それらの土砂は、時には直接人家や道路・田畑等に被害を与えます。川の中に土砂がたまった場合は、水の流れる場所を邪魔する様になり、大雨の時にあふれでるなどして洪水の原因の一つにもなります。


<土砂災害>
大雨や地震などが引き金になって、山やがけが崩れたり、水と混じり合った土や石が川から流れ出たりすることによって人々の命や財産などが脅かされる、自然災害です。主なものとして、“土石流災害”、“地すべり災害”、“がけ崩れ災害”等があります。

<原因>
(その1)“雨”
日本は梅雨や台風など、集中的に雨が降る時期があります。また世界中の国々と比べてもたくさんの雨が降ります。この雨によって、地盤が緩み土砂が動いて災害を引き起こします。

(その2) “急な川”
日本は国土面積の7割が山地であり海と山との距離が短く、そのため流れが急な川が多くなっています。土石流は川の流れが急な場所ほど勢いを増します。

(その3) “地震”
日本は、地震及び火山活動が非常に盛んな太平洋プレートの上に存在し、地震大国とも言われています。この地震の揺れによって土砂が動き、災害を招きます。

<対策>
(土石流対策)
土石流をせき止めて下流にある人家や財産を守る“砂防堰堤”や土石流の原因となる土砂や石が川底にたまらないようにする“渓流保全工”等があります。


(地すべり対策)
地すべり対策には、大きく分けて2つの種類があります。一つは、横ボーリング等で地下水を取り除くなど、地すべりの動きを抑える工法で、もう一つは、動こうとする地面に大きな杭を打ち込むなど、力で地すべりの動きを止める工法があります。

(がけ崩れ対策)
がけ崩れの対策としては斜面の崩落を防ぎ、斜面そのものを丈夫にする“法面工”や崩落してきた土砂を受け止める“擁壁工”があります。


我が国日本は、自然災害が多いにもかかわらず、私たちはあまり意識していないことが多いと思います。土砂災害で生き埋めになっていると言うニュースが流れたりしますが、「かわいそうやな」で終わっていることが多くはないでしょうか?自分に何ができるかじゃなくて、まず災害に関心を持つことが重要ではないかと思います。

香川県高松市内場川(砂防堰堤)



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