仮想水

西日本技術の環境調査員

2008年04月15日 14:00


<仮想水>
仮想水(バーチャルウォーター)とは、ロンドン大学の先生が「水資源が絶対的に足りない地域への食料の輸入は、その生産に必要な水資源を他の用途に転用可能である意味で、水の輸入と同じである」と考えたことです。

<食糧自給率>
日本のカロリーベースでの総合食料自給率は、昭和40年に73%、平成10年度には40%となり、最新のデータでは40㌫を割り込んでいます。また、穀物自給率(重量ベース)をみると、昭和40年に62%だったものが、現在では3割を割り込んでいます。不足する穀物やお肉は外国から大量に輸入しています。

<琵琶湖の2.3倍の水>
穀物やお肉を生産するために必要な水を仮想水と呼びますが、東大生産技術研究所の先生による研究では、年間640億トンの水を輸入しているのと同じとしています。琵琶湖の水量は275億トンですから、目の前にある琵琶湖の2.3倍の水を食糧として輸入している計算になります。

<チーズバーガー1個は水に換算して1トン>
身近な食べ物で見ると、次のような原単位で換算されています。
小麦1kg→水2t
牛肉1kg→水20t
したがって、チーズバーガー1個は水に換算して1トン
また、輸送エネルギー(燃料)も加わり、水だけの問題だけではなくなります。

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