2009年04月09日
滋賀県山科区?
「お父さん 京都市から定額給付金の手紙来た?」
「来てる訳ないだろう。ここは滋賀県の植民地だ。水だって滋賀県から買っている。定額給付金は滋賀県の人しかもらえない」
「うそ!!!」
「よく考えろ。高校も大学も滋賀県から京都にたくさん来るけど、京都から滋賀には行けないだろう。郵便番号をきちんと書けば滋賀県山科区で郵便物は届く」
先日、山科発の大手企業の創業社長等を良く知る人と食事をする機会がありました。そこで、山科区を創業の地とする会社について話を伺いました。今日はその話。
<山科区が創業の地>
京都市山科区を創業の地としている会社は、京セラ、立石電気、村田製作所、竹中電子工業、福田金属箔粉工業等、世界に向けて先端技術を売り物にするメーカーがたくさんあります。数年前、日本の株価が低迷しているとき、これらの企業は任天堂、ワコール等とともに「京都銘柄」といわれ、日本株のなかでは別格にされてきた会社です。
忘れていけないのは「餃子の王将」。これも山科本社。
また、大阪の大きな企業と異なり、京都ブランドを確信していますから「京都銘柄」は東京へ本社を移しません。しかし、これらの会社は滋賀県にもたくさん工場がありますね。
<滋賀県出身者創業>
滋賀県出身の大きな会社は伊藤忠、大丸、高島屋、西武など商業分野に数多く見ることができます。しかし、これらの本社は滋賀県にはありません。滋賀県出身者の創業企業の多くは商社・流通系なので、大都市に本社を構えるのは当然です。
滋賀県と京都市山科区は隣どうしで、逢坂山を越えただけの違いですが、文化や風土だけでは片付けられない大きな違いがありそうです。
<山科区創業企業の特徴>
・ 一部を除いて戦後生まれの製造業で、伝統的企業ではない
・ 創業者は必ずしも京都出身者ではない(北陸、九州)
・ 狭い山科なので、創業者どうしの付き合いは長く深い
・ 創業当時から、独自技術の開発に力を注いでいた
・ 東山を越えるので安い土地が購入できた
山科区創業の企業を一口で言えば戦後生まれのベンチャー企業ということです。
少し古い資料になりますが、NHKで「自県以外で最も親しみを感じる都道府県」の調査を行っていました。この中で、滋賀県の親しみを感じる元の都道府県は「京都」。
その数字は全国レベルでも断然高く、大阪と奈良・和歌山、福岡と佐賀、東京と埼玉の関係を上回っています。「京都・滋賀」の関係はきわめて密接です。
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:33
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滋賀