2008年12月19日
津波 tunami
インドネシア・スマトラ沖の大地震の津波で20万人以上の死者・行方不明者を出したことは記憶の新しいところ。
滋賀県で予想される琵琶湖西岸断層地震、東南海・南海地震では、津波被害の想定は行われていません。滋賀県は津波による影響は考えられませんから、予測を行う必要はありません。しかし、一歩、滋賀県から出てしまうと地震時には地震波と共に津波の影響を大きく受ける場所がたくさんあります。桑田佳祐の作品でサザンオールスターズでヒットしたのはtunami。
今日は三重県がまとめた1944年東南海地震の体験談を分析してみましょう。当時は第2次世界大戦の真っ只中で国家による地震被害の情報管理が行われており、総合的で科学的な検証が行われたのは最近のことです。
<津波の認識>
津波を体験した人たちが津波をどのように認識したか?を分類します。
① 海の底が見えた
② 海面が盛り上がって見えた
③ 大波としてすごい速さで向かってきた
④ 静かな水が満ちながら迫りよってきた
⑤ 川上に向かって泥水がさかのぼってきた
<津波の察知>
「昔の津波を古老から聞いた」経験が津波を察知して避難するうえで重要なようです。
① 大地震の後には津波がくる
② 井戸の水が一度引いて上がってくる
③ 「稲むらの火」を思い出す 内閣府防災担当http://www.tokeikyou.or.jp/bousai/inamura-top.htm
津波を察知して「より高い場所へ避難」が単純明快なルール。
この場合「津波を横切ると命を落とす」という言葉も残されています。
一方、沖合いへ避難した場合は少し様子が異なります。
④ さざなみが音を立てながら潮が急に満ちてくる。静かな感じ
⑤ イカリをおろしていた船の場合、船底をドンドンと叩かれる
大紀町の錦という港に「錦タワー」と呼ばれる避難所は道路横の高台に建っています。この場所は1944年の東南海地震の津波の高さを最下部にして建てられています。機会があれば見学してください。
なお、東南海・南海地震は2030年前後にも発生すると予測されており、滋賀県も地震被害は発生します。滋賀県の一部は「東南海・南海地震防災対策推進地域」(彦根市、長浜市、近江八幡市、甲賀市、野洲市、東近江市、米原市、安土町、日野町、竜王町、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町)として指定されています。(平成19年4月1日現在)。
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
│Comments(
0
) │
滋賀