『活きたカニ』
カニが最も美味しいこの季節九州天草から活きたままのカニがどっさり送ってきました。
このカニの名は「渡り蟹」正式な学名は「ガザミ」で北海道から台湾まで分布しているポピュラーなカニです。
このカニの特徴は一番下の足が水かきのように平べったい形をしており、敵に襲われたり、餌場を移動するときに泳いで移動することから「渡り蟹」と呼ばれています。
関西ではカニといえばまず山陰、北陸地方の松葉ガニ、越前ガニ(何れもズワイカニ)が頭に浮かびますが、九州地方でカニといえばこの「渡り蟹」を指します。
確か昨年北朝鮮が韓国延坪(ヨンピョン)島を砲撃した事件でこの島の周辺海域は絶好の「渡り蟹」の宝庫と報道がありましたのでこの「渡り蟹」は日本海にも広く分布していることが伺えます。
ところが日本海で取れた韓国産「渡り蟹」と天草で採れる「渡り蟹」では味が全く違います。
贔屓の引き倒しとお叱りを受けそうですが、有明海の豊富なプランクトンの海で育った魚が美味しいようにこの「渡り蟹」もどこか味が違うのです。
こうした例はズワイガニ、毛ガニにも当てはまります。越前沖でとれた越前かに、北海道近海で捕れた毛ガニとオホーツク海で捕れたロシア産のズワイカニ、毛ガニでは歴然とした味の違いがあります。
それは育った環境の違いと思います。さらに何といっても活きたままの鮮度にもあると思います。天草産の「渡り蟹」は木クズに入れられ最も活きが良い状態です。
少々残酷ですが、活きたまま釜茹でしたこのカニは内子とカニ味噌が抜群の味です。
手足はズワイカニに及びませんが真っ白な肉質はほかに味わえません。
コレステロールが気になるおじさんですがこの「渡り蟹」の美味しい誘惑だけにはとてもかないません。
日曜レギュラーおじさん
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