2012年06月29日

水道料金

私は、入社して1年が経ちました。

先日、初めて社外研修「水道基礎講座」に参加してきました。

水道料金

その中で、関心を持った「水道料金」について少し書いていきたいと思います。

水道料金が、昔と比べると高くなっているのはご存知ですか。

(家事用10㎥使用時の料金、全国平均:昭和55年788円 平成23年1486円)

水道料金の体系から考えると分かりやすいです。

水道料金の体系は→用途別料金体系
            →口径別料金体系
            →用途別・口径別併用料金体系 に分かれています。
 (以下、用途別料金体系は用途別:口径別料金体系は口径別と記します)

この料金体系は事業体により異なります。

用途別料金体系とは、使用用途(例:家庭用、営業用、浴場用、工場用など)に着目し料金格差を設けるものです。

この料金体系は時代と伴に変遷しています。
現在は、用途別<口径別となっています

(平成23年度、口径別と用途別の採用事業体数の比率は口径別:54.2% 用途別:34.8% その他11.0%(日本水道協会「水道料金表」より))。

しかし、高度経済成長期まで遡ると用途別>口径別です
(昭和40年度、口径別と用途別の比率は口径別:1.0% 用途別:99.0%(日本水道協会「水道料金表」より))。

これは、高度経済成長期に工場等の需要水量が増加し、そのため水道事業体は、より多くの水の供給を実現するため水道施設の拡充が図られ、水道料金も水需要の増加に伴い応分の負担が必要となりました。

用途別方式による水道料金体系は、一般家庭への負担を押さえ、水需要が多いとされた用途ごとに負担を求める仕組みでした。

現在ですが、なぜ用途別料金体系より口径別の料金体系が増えてきたのでしょうか。

それは、現在、給水普及率が97%を越え、それに伴い使用形態も多様化し、用途区分や料金算定根拠が不明確であるなど使用目的別に料金を決定する(用途別)ことに、利用者からの理解が得られにくくなってきたことが背景にあるようです。

水道料金の変遷は、物価の上昇と共に、口径別の料金体系の導入が増えてきていることも起因しているように思われます。

                                         上水道課 KY

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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 07:28 │Comments( 0 ) 水道
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