2011年02月09日
いかずちと静寂
新燃岳が噴火しています。爆発的噴火が5回を超えてその降り注ぐ灰は、この時期の季節風に乗って都城、志布志など九州南東部に降り積もっていて、その都市や近郊の町では大気汚染や農作物などでは大変な被害にあっているようです。
私は以前、新燃岳から西にある大浪の池付近で温泉ガスを調査したときに、それらの池の周辺において、普通なら鳥の鳴き声、虫の声、木々の揺れる音や風の音などが聞こえそうなものですが、そこでは何も聞こえず、信じられないほどの静寂に包まれていました。
こんな世界があるものなんかと…。
しかし、今は大浪の池と程近い新燃岳で、その静寂を打ち破るような「爆音」とともに噴火が起こりました。
しかもその「爆音」は、空振として何キロも離れた建物の
窓ガラスを割ったといいます。
空振は、噴火の勢いで空気が圧縮された状態で音波として伝わる現象で、実は音は聞こえません。といか、人の耳に聞こえないだけ。
環境調査員たちは、普段、「低周波空気振動」または「低周波音」と呼んでこれを調査することがありますがこんな凄まじいエネルギーをもった音圧は未だかつて知りません。
静寂から爆音、そして空振凄まじいまでのギャップと、聞こえないという一致
本当に自然というものの脅威と壮大さを感じます。
環境分析部 カール・マローン
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
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自然観察