2008年08月30日
中国の大学生の就職活動
中国の大学は9月入学、7月に卒業です。先日、1年間の日本留学を終え、帰国して再び中国の大学生に戻るので、私の家に中国人留学生が帰国の挨拶に来ました。中国の就職状況は卒業生が560万人に対して就職率は70%程度ですから、帰国すると厳しい就職活動が待ち受けているようです。
<親の期待>
就職活動の解禁は原則11月。したがって、11月から12月が就職活動のピークになり、1月下旬から始まる旧正月の休みには「就職内定」のお土産を持って帰省する。これが理想的な姿とされています。農村部の所帯あたりの収入は約4,000元(6万円程度)、それに対して大都市部の大学の4年間の授業料、寮費、生活費等の合計金額は40,000元(60万円)ですから、親にとっても大きな負担とともに大きな期待を抱くことになります。
<就職説明会>
理系の一流大学では、その大学の構内で企業独自の会社説明会が開かれます。これはごく少数で、一般的には1~2万人の学生を集めたイベント会場の企業ブースで会社と直接交渉になります。
ここでも大学格差と男女格差。国家重点大学クラスは、普通に履歴書を受け取ってもらえるらしいのですが、地方のあまり有名ではない大学の場合、履歴書は投げ返されます。さらに、女子学生の場合は身長や容姿が評価の対象になるとの話も聞きます。
<学生の準備>
中国の学生も日本の学生と同じように面接の練習は行うようです。しかし、日本と大きな違いは、企業側が即戦力を望むことからアルバイトやインターンの実務経験を重視します。希望する会社でアルバイトやインターンしながら、コネを作って就職のパターンも多いようです。
<公務員指向>
大学生の希望職種のトップは公務員。中国は社会主義の国なのですが、社会保障制度が未整備で、政府機関の福利厚生がよいことが背景にあります。人気業種は理系ではIT・通信、文系ではマスコミ、金融で日本と変わりません。
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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