2008年10月05日

なぜ日本人の姓名は2文字?


<なぜ日本人の姓名は2文字なのか?>
「滋賀県 地名 姓氏 語源辞典」(1994 増井金典著 滋賀女子短期大学)を読み、サーチナの記事「中国人がもっとも多いと思う日本人の姓は・・・?」を読んでいて、ふと気がついたことがあります。日本人の「姓」はなぜ2文字なのか?同じ漢字文化の中国や韓国の姓名は1文字が一般的です。日本の文化は大陸文化の影響を受けているとはいえ、姓名については、どうも違うようです。

<日本の姓は30万種>
日本の姓は30万種あるそうですが、「静岡大学 人文学部 言語文化学科 比較言語文化コース」の調査(集めた「姓」のデータ数は約10万)によれば日本人の姓の88.75%は2文字です。なお、3文字は7.6%、1文字は3.6%、4文字(例えば、勅使河原、小比類巻など)はわずか5件の0.05%しかありません。

<地名と姓名の相関性は高い>
「滋賀県 地名 姓氏 語源辞典」を読んで、謎が解けました。地名と姓名との関係は、80%以上という通説。ネットで調べてみても多数の同意見。研究者の間では常識のようで、地名と姓名の相関性は高いことは間違いない。

<2文字は1300年前から>
地名については「滋賀県 地名 姓氏 語源辞典」では、「延喜民部式」を無視できないとしています。和銅6年(713年)詔勅で「二字を用い、必ず嘉名を取れ、好字をつけよ」とされているそうです。ここで地名が二文字となり、「どこ(地名)のだれだれ(名前)」から姓名も二文字になったと推測できます。

<中国はどうなの?>
日本の姓は30万種に対して、中国は4,100種、韓国では250種しかありません。また、「李」(中国はリ、韓国ではイ)姓が多く、中国の人口の7.9%(2002年)を占め、1億人以上いるとされています。
中国では血縁、地縁、業縁、学縁等の「」が重要視されます。ネットワーク社会を形成する上で、変わった姓名よりも同じ姓名の方が縁として同一性を現すことができ、それが生命を守り、生活をするうえで有利に働くことが多い社会ではないかと推測できます。したがって、人間を区別するよりも同一性(縁)を重視したために、13億人の人口を擁しながら姓名は4,100種しかないと思われます。私論ですが、専門家の意見はどうでしょうか?


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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 07:28 │Comments( 0 ) 海外&中国
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