2008年10月30日

日本人技術者の地位


先週土曜日、近所の風呂屋仲間の解散式。近くにある風呂屋が2軒とも今月一杯で廃業。途中から、風呂屋常連さんの電気技術者が中国へ就職するというので送別会に変更。家族はそのまま京都、本人だけの単身赴任。
中国企業への就職の理由は給料とプライド。今年の3月に定年退職された方で、失業保険で数ヶ月過ごしていました。日本企業の提示金額は400万円台に対して、中国企業の提示は約600万円台+住宅+毎月の航空運賃。選択の理由は明らかです。
1980年代、サムソン電子はリストラされた東芝の技術者と特許を受け入れ、その後、日本の半導体は韓国の追撃を受けて凋落。
また、日本人技術者の海外流出ですか? 製造業の技術者流出が続いています。

<中国のメリットは>
中国で働く外国人技術者は34万人とされており、そのうち日本人は3割の10万人。中国側にとって最大のメリットは管理職不足の解消と経験豊かな技術力の補充。日本は人も技術も流出。

<電気自動車>
先週、NHKの「クローズアップ現代」で電気自動車の特集を放映し、この中で中国の電気自動車の開発も取り上げていました。技術の差は1~2年で日本優勢。
放送されていない部分を補足しましょう。現在のレベル差は日本を100とすると、中国は70~80。しかし、価格は10分の1。
テレビに出ていた大学は上海F1グランプリ会場の「自動車城」にあり、共同開発のパートーナーはフォルクス・ワーゲン。そして、ワーゲンの生産管理にあたっているのは日本人技術者。

<日本の技術者の地位は低すぎる>
本年、日本人のノーベル賞受賞者が一挙に4人。そのうち、ひとりはアメリカ国籍を取得、ひとりはアメリカ在住。研究者にとって、日本よりもアメリカのほうが研究しやすいようです。
日本の歴代総理大臣の中で理系出身者は東京水産大学の鈴木善幸のみ。中国の歴代指導者の大部分は理系。
大学生の文系と理系の比率をみても1:2で理系が多い。理由は簡単。就職に有利で出世が早いから。もうひとつの理由は経営、心理学等は理工系に分類されておりグローバルスタンダード。


タグ :技術者中国

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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 07:28 │Comments( 0 ) 海外&中国
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