2009年01月18日

上海の就活事情


今月の10日に上海で日系企業が開いた「上海ジョブフェアー」。日本人留学生や中国の日本語学科の学生で大盛況。しかし、昨年はこの場所で内定が多数出ていたようですが、結果は学生が集まっただけのようです。
日本の就職活動も大変なようですが、中国の大学生も急な氷河期を迎えて困惑しているようです。中国政府は611万人の卒業生のうち、就職できるのは400万人としていますが、昨年の卒業生やアメリカ帰国組を加えると、就職できるのは卒業生の50%強の300万人台といわれています。
そこで、このジョブフェアーに参加した日本人留学生に聞いてみました。

<今年のジョブフェアー>
参加企業は7社。うち、日本人を対象にした企業は4社(ユニクロ、ニトリ、花王等)。残り3社は中国人が対象。昨年は3桁の企業が参加していますから超激減。アメリカのボストンで開かれたジョブフェアーは250社ですから「ボストンに行けばよかった」の声も。
日本人の応募条件は極めて高いハードル。日本語ネイティブ、英語ビジネスレベル、中国語ビジネスレベルで外国語2カ国が標準。具体的には、英語はTOIEC850点以上、中国語はHSK(漢語水平考試)9級以上(高級)。

<中国人大学生の場合>
ここでは上海のある大学の現状を報告します。日本のランクでいうと早慶クラス。中国の就職活動は9月から始まり、春節(旧正月)を迎えるまでがシーズンですから、山場は終わったというところです。

<概況>
金融関係は募集そのものが激減しているだけでなく、アメリカからの帰国組も加わり極端な狭き門。金融から他の業種に志望を変え始めているが、出足が遅れている。
自動車系も悪く、日本と同じでクラスのトップ数名に内定が出ているだけ。
この大学の売りである都市計画・建築系は他学部と比べてマシ。民間投資が減っていても中国政府による公共投資が追い風。

<日本語学科>
1クラス35名のうち、内定をもらった学生は1~2名。そもそも日系企業の募集がない。特に悲惨なのが、昨年9月上旬に日本から帰国した日本留学組。日本で学んだ単位は有効としても、中国国内では日本にはない必修教科がある。この単位習得に時間をとられ、十分な就職活動ができず、いまのところ全員討ち死

<春節>
今年の春節は1月26日ですから、1月10日ごろから中国の大学生も帰省。大学生は「内定」をお土産に帰省することが、最も親孝行とされていました。しかし、今年は悲惨な状態で多くの学生が親不孝者になっているようです


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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 07:28 │Comments( 0 ) 海外&中国
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