2009年04月12日
花粉症とサナダムシの関係
丸山公園のシダレザクラも散り始め。
花粉症の人の話ではスギ花粉からヒノキ花粉に変わると、その症状も変化するようですね。
東京医科歯科大学の藤田紘一郎先生は、感染免疫学者よりもアレルギー反応を抑える作用を期待し自分の腸内にサナダムシを飼う「寄生虫博士」としてのほうが有名です。
数年前、花粉症対策としてサナダムシが話題になりましたね。しかし、最近はこのサナダムシが入手できない。原因は地球温暖化が影響しているとか。
<サナダムシのライフサイクル>
サナダムシは雌雄同体なので1匹で毎日200万個も産み続ける。その卵を含んだ人糞が川に流れてミジンコに食べられ、それがサケの稚魚の餌になることでサケの肉に寄生。最後に人が食べることで大きく育つライフサイクル。
しかし、下水道の整備の影響?も大きいようですが、温暖化でサケの産卵回遊に変化が生じ、サケの南下が少なくなるとサナダムシはミジンコからサケの稚魚に移行できなくなるというわけ。したがって、サケからサナダムシが取れなくなったのが原因とか。
<花粉症はアレルギー>
ヒトの体の「免疫システム」は、風邪のウィルスや細菌などの侵入に対して排除するために機能します。しかし、このシステムは誤作動して本来「敵」ではないモノも排除してしまうことがあります。これが「アレルギー症状」(免疫システムの過剰防衛)です。
<花粉症のメカニズム>
花粉が体内に侵入すると、体内を守るため肥満細胞にくっついているIgE抗体が関与します。花粉は本来人体に無害なものですが、花粉が侵入したときにこのIgE抗体が過剰防衛反応をします。
このIgE抗体は花粉が体内に侵入すると肥満細胞が破れて、ヒスタミンという物質が分泌されます。このヒスタミンがくしゃみ・鼻水の症状を起こして花粉を追い出そうとするのが花粉症。
<なぜ寄生虫がいると花粉症にならない?>
寄生虫が体内にいると、免疫システムは寄生虫に反応してIgE抗体を作り続けます。このたくさん作られた寄生虫のIgE抗体が肥満細胞を覆ってしまい、花粉症のIgE抗体は肥満細胞にくっつくことができません。
花粉症のIgE抗体が肥満細胞にくっつかなければヒスタミンは分泌されません。したがって、くしゃみ・鼻水などの症状がでない。
<私の花粉症対策>
外国人から見て、日本人のマスク姿は異常。日本人の潔癖症は異常。しかし、サナダムシや回虫を飼うのは何か気持ち悪い。そこで、掃除をせずに部屋を汚くし、風呂に入らず免疫システムを慣らしましょう。口直しに祇園白川の巽橋の桜でもどうぞ!
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
│Comments(
1
) │
環境
この記事へのコメント
桜の画像どちらも立派な木ですね。
Posted by 765 at 2009年04月12日 20:26