2009年04月30日
太陽光発電で大停電?
写真は昨日朝、清水寺から撮ったもの。春霞ですっきりしませんね。
産経新聞に「太陽光などの自然エネルギーによる電気が大量に電力網に組み込まれると、突然の天候の変化などで供給量が激減し需給バランスが崩れ、通常の発電所がダウンしてしまう恐れがある」という記事が載っていました。このため、経済産業省が今年の夏から全国各地で3年間かけて実証実験を開始するという内容。
<自然エネルギーを使う方法>
自然エネルギーを使用する場合、どうしても天候・気候等によって発電量が左右されてしまいます。この不安定さを解消するために、通信・制御システムを組み込んだ電力網と蓄電施設の整備、そして家庭・事業所・工場など電力の供給量に応じて増減させる供給体制が必要です。これがスマートグリッドと呼ばれるものです。
<スマートグリッド>
スマートグリッドの特徴は次の2点に集約することができます。
1 停電や断線などアクシデントが起きたとき、送電線が自力で修復できる
2 家庭や企業が生産したソーラー電力を電力会社に売り渡すことができる
<グーグルも参入>
EUではすでに採用されている考え方ですし、アメリカも大統領が変わって積極的な姿勢へと変化しています。とりわけ、グーグルは積極的で「グーグルパワーメーター」と呼ばれるソフトを消費者、電力会社に供給してスマートグリッドを支援しています。現在、グーグル社員が使用実験中。シリコンバレーが「IT」から「グリーン」シフトへ。
<日本は>
しかし、日本の経済産業省は、アメリカでスマートグリッドが提唱されているのは送電網が原因となって大停電を起こすのが理由で、日本は送電網がしっかりしているから追従する必要はないという見方を示しています。
<将来は?>
インターネットのように世界の電気が交差するようになります。遠距離の電気輸送は大きな抵抗をうけますが、抵抗の少ない電線は住友電工がすでに製造しています。日本はこれから実証実験ですが、オバマ大統領の施政方針演説では3年間で再生可能エネルギーを2倍にすると表明して実行体制に入っています。
スマートグリッドが構築されることによって、はじめてソーラー発電、風力発電等の再生可能エネルギーー、電気自動車の普及が商業的に成功するのです。
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
│Comments(
0
) │
環境