2012年03月13日
琵琶湖と上下水道
滋賀県の水道普及率は99.3%(平成21年度現在)とほぼ100%ですが、その水道水は簡易水道浄水場を含めて約140箇所(平成16年度現在)の浄水場で作られ、それが年に約2億㌧にもなります。そのうちの約70%の1億3000万㌧は琵琶湖から汲み上げた湖水を水源としています。
水源となる琵琶湖面には年間11億㌧(「琵琶湖ハンドブック」等よりの引用値です。他の数値も同様です。)、湖面以外の集水域に60億㌧、合計で71億㌧の雨が降りますが、蒸発等で失われて琵琶湖に流入するのは56億㌧です。
このうちの僅か2%が水道水に利用されているということです。琵琶湖にとっては僅かな湖水の利用ですが、これによって滋賀県民140万人は豊な生活を享受できているわけです。
さて、この水道水は家庭や、学校、病院、事務所、工場等で利用された後、下水処理場等で浄化処理され、河川や琵琶湖に放流されます。
滋賀県下には流域下水処理場等が9箇所あり、農業集落排水処理施設や合併処理浄化槽などと併せると生活排水等の汚水の97.8%(平成22年3月現在)が処理されています。
滋賀県の住民だけではなく近畿圏の1,400万人の命を支え、さらに健全な琵琶湖を次世代に引き継ぐためには、琵琶湖に返す水は可能な限り浄化処理しなければなりません。
滋賀県下の公共下水道での高度処理(通常の処理にろ過を加えた処理)率は全国平均の16%を大きく超える83%で国内一位(平成19年度末現在)ですが、さらにオゾン処理や活性炭処理を加えた超高度処理の研究も行われています。
若狭っ子
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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琵琶湖