2012年03月14日
「湖国の春には悲恋が・・・」

春近しと私が感じるのは、びわ湖毎日マラソン・日吉大社の山王祭・びわ湖開き・比良八講など、特に想うのは毎年3月下旬、寒気がぶりかえし比良山から冷たい突風が吹き荒れて止むと春を告げると云われる比良八講荒れじまい。
ただの自然現象なのに湖国にはそれにまつわる昔話が幾つかあると聞きます。
私が覚えているのは、修行僧が比良から東江州に托鉢に行き病に倒れた時、看病をした娘が若い修行僧に恋心を抱き、翌年に御礼に来たその修行僧に打ち明けたらしいです。
若い修行僧は命の恩人の想いを一蹴することもできず、「百日間対岸から比良まで通いつづけたら結婚しましょう」との約束を交わしました。
娘は比良の燈火をめざして小さなたらい船で通い続けました。
そうして念願の百日目の夜を迎えましたが、比良山からの比良颪によって燈火は消え、湖面は激しく荒れ狂い小さなたらい船は娘とともに琵琶湖に消えてしまったそうです。
はかない恋の悲しい話です。
3月末に吹く比良颪は娘の無念によるものだといわれています。と、お年寄りから聞いた話ですが・・。
守山の湖岸を通って対岸の浮御堂が見えた時にふと、思い出してしまう話なんです。
恋を成就させられなかった娘さんですが、現在の「比良八講」に参加される稚児娘さんは良縁に恵まれるといわれています。比良八講荒れじまい(比良颪)は色々な春の訪れを感じさせてくれるのです。
第3の男
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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琵琶湖