2008年04月11日

環境計量事業所を考える

当社も新入社員をむかえ、うち何名かは環境分析部に配属されることになっています。入社から10日すぎて、少し疲れの出るころです。環境と名が付けば、学生には結構人気のある環境分析の仕事。しかし、実際、仕事をやっていくうえで、さまざまな困難に直面すると思います。困難を解決するためのキーワードは4個しかなく、これを変数として、方程式を解けば多くの問題は解決すると思います。

・微量化
・国際化
・低価格化
・多様化

<微量化に対して>
DXN・環境ホルモンなど、従来求められていた精度よりも3桁以上低い(1兆分の1)の流れがあります。これは平成14年4月から法制化された「特定計量証明事業」の新しい事業所分類によって差別化されています。今後の事業展開として、現在の路線を踏襲するのか、超微量化の要求に対して設備投資を強化するのか否か検討が必要です。

<国際化に対して>
ISO17025(試験所認定)、REACH、RoHS、ELVなどEU等の考え方が分析の世界にも大きな影響を与えています。このため輸出企業からのニーズの高く、わが国の環境基準に合わせた分析方法や知識だけでは不十分です。上記の微量化と合わせて、今後の環境分析あり方を論議しておけば、顧客のニーズに答えられると思います。

<低価格化に対して>
環境分析の業界は大手企業の検査・分析部門が独立した子会社、独立系の会社、薬剤師会など生い立ちはさまざまです。特に、規模の大きい会社はコンプライアンスが強化されており、価格・精度ともに競争が激化しています。現状の厳しい受注環境のなかで、効率的な生産体制を構築していく工夫が必要になります。

<多様化に対して>
新しい有害物質が一般紙の紙面を飾り、環境に対する危惧が高まります。学生の頃は、このレベルの情報に反応すれば十分でしょう。しかし、これよりも前に環境省、厚生労働省の審議会では、法制化、ガイドラインの作成、規制基準値の作成に向けて、新しい分析・検査項目が論議されています。したがって、先手必勝! 業界紙や環境省、厚生労働省のホームページを時々覘いておくことを、お勧めします。


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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 08:22 │Comments( 0 ) 環境
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