2008年09月12日
滋賀の貯水槽水道
平成18年度の貯水槽水道・小規模貯水槽水道の調査によると、滋賀県には10m3を超える貯水槽水道が2,124箇所あります。そのうち、検査を受けているのが1,731箇所で、受検率は全国平均レベルの81.5%。
滋賀県は1戸建ての比率が高いので、ピンとこない方もたくさんいるのではないかと思います。マンションやビルの屋上にある水槽(高置水槽)や地上にある受水槽を貯水槽水道と呼びます。水道管から直接給水される自宅では問題はなくても、職場、学校、ビルの中で水道を使用することがありますから注意が必要なところです。
全国の資料ですが、貯水槽水道の管理の検査による指摘率は35.8%の高い率となっています。すなわち3件に1件は何かの問題点があるということです。書類の整備保存の状況(31.3%)が単項目ではトップ。
<ねずみ、蛇の侵入>
受水槽(20.8%)と高置水槽(16.1%)のマンホールふたの問題が36.9%。これは指摘率のなかの占める割合ですから、100箇所の貯水槽水道のうち、13箇所の貯水槽水道の「ふた」から雨水や汚水の混入の可能性が高いことを意味します。
本体に問題があるのは受水槽(17.7%)と高置水槽(11.8%)の29.5%。100箇所の貯水槽水道のうち、10箇所の貯水槽水の本体そのものが悪いことを意味します。
個人的には通気管の15.5%の指摘が気になります。100箇所の貯水槽水道のうち、5箇所の貯水槽水道に問題があることを示します。通気管の整備が悪い場合、ねずみ、蛇、虫、鳥の侵入する可能性が高く、非衛生的な状態を招きます。
<もうひとつの課題>
関西で受検率が極端に低いのが奈良県(19.3%)、さらに低いのが大阪市(16.6%)。行政的に問題があるのではないかと思います。
もうひとつの問題点は、10m3以下の法規制のかからない小規模貯水槽水道の受検率が5%程度であり、指摘率は50%近くになっています。
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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