2008年12月01日
燃える氷 メタンハイドレート
サンガJI残留決定!(本当はJ2でバリバリ勝ってもいいんだけど)
今日から師走。寒くなってきたので、少し暖かく夢のある話をしましょう。
メタンハイドレートは、天然ガスの主成分であるメタンガスが、低温・高圧下で水を含んだシャーベット状の個体になっているもので、触ると冷たく、火を近づけると燃えるため「燃える氷」といわれている。水深500m以下の海底、極地に埋蔵されており、固体ではないことから採掘が難しいとされている。
1m3のメタンハイドレートを分解すると、160~170m3のメタンガスを発生させるとされています。
メタンハイドレートは昔から知られていたものですが、やっと、経済産業省が東海地方沖から宮崎県沖までの「南海トラフ」の海底産出試験に平成21年度から着手します。日本近海には国内の天然ガス消費量の100年分に相当する1.1兆m3のメタンハイドレートが埋蔵されており、30年度までの商業生産を目指しています。
<どこにあるの?>
太平洋側の南海トラフは1995年から調査が行われており、存在する場所は判明しております。しかし、ここのメタンハイドレートは、泥の中に埋まっており、探索・採取が極めて困難ともされています。なお、南海トラフは東海・東南海・南海地震の巣です。
一方、日本海沿岸でも海底面に露出したメタンハイドレートが発見されていますが、詳細な調査が行われていません。日本海沿岸で採取を始めれば、大幅なコストダウンが可能である可能性があります。
技術的に難しいとされているのが回収方法。日本は地層内で減圧しメタンガスを分離し、採取管を通して、陸上で採取する「減圧法」を導入します。
<地球温暖化との関係>
メタンハイドレートは、海水温が2~3度上昇すると溶け出し、メタンガスを大気中に放出します。メタンガスはご承知のとおり地球温暖化の原因とされるガスです。
温暖化の進行によって海水温が上がり、メタンハイドレートが溶け出す。さらに温暖化の進行によって海水温を上げ、さらに多くのメタンハイドレートが溶け出す悪循環を起すだろうという仮説があります。その前にどんどん採取しましょう。
過去に500億円かけて実用化できなかったことから国の全面的な支援が行われず、原油安から採算性が疑問視されてきたタンハイドレート。定額給付金2兆円のうち10㌫の2,000億円あれば日本人が持つ「エネルギーの心配」は少なくなります。
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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環境