2009年03月23日
ISO17025の認証を取得しました
昨年から、環境分析部が取り組んでいたISO17025(試験所・校正機関のための品質規格)の認証を取得しました。環境分析部は、試験を実施する検査能力(管理・技術)が国際的に認定されたことになり、より信頼性の高い水質検査結果が客観的に保証されることになります。
<ISO17025とは>
ISO17025は、私たちのような試験所及び校正機関だけに適用され、要員、装置、施設等について要求事項を満たすことで認証されるもので、分析試験結果(試験報告書)の品質を保証するものです。認証範囲は試験対象物質と分析試験法、各製品と試験法の組み合わせ、それぞれが第三者(認証機関)によって審査され認定が与えられます。
ISO17025は次の要求事項から構成されています。
「管理上の要求事項」
→健全なマネジメントシステムに関する要求事項
(この要求事項はISO9001(品質マネジメントシステム)と同じような内容です)
「技術的要求事項」
→ 試験所が行う試験の種類に応じた技術能力に関する要求事項
(この要求事項はISO17025だけのもので、技術的に妥当な結果を出す能力を実証しておく必要があります)
環境分析部は環境水・工場排水の分析、水道水の検査、騒音・振動の調査、空気中の物質の濃度測定、土壌の分析や検査を行う部門です。今回、ISO17025の認証を受けた範囲は水道水の試験対象物質(ヒ素、鉛、セレン)です。
<ISO17025はなぜ必要か?>
私たちの取引先の会社は、国内だけではなく海外にも事業展開をしているところが多数あります。特に、EU(欧州連合)に進出している企業では化学物質規制(RoHS指令、REACH規制等)を背景に国際規格の適用が求められています。そこで、試験所としての私たちも顧客のニーズから、品質と技術的能力については国際的な認知を獲得し、国際規格で仕事をし、お取引先に信頼していただける試験を提供していく必要があるのです。
<何が難しいか>
ISO9001や14001は多少理解しているつもりですが、話を聞いてよくわからなかったことは「不確かさの推定」。測定結果のばらつきを表現する指標として「不確かさ」という表現を使うようです。
定義によれば、「測定の不確かさ:測定の結果に付随した、合理的に測定量に結び付けられる得る値のばらつきを特徴付けるパラメータ」
私にはよくわかりません。この分野は環境分析部に任しておきましょう。
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
│Comments(
0
) │
環境