2009年09月20日
「仕事過ぎ」と「仕事好き」
<三惚れ>
まだ駆け出しのころ上司から「三惚れ精神」について良く聞かされた。
いわゆる「土地に惚れ、仕事に惚れ、女房に惚れろ。」である。
当時はまだ独身であったことから「女房に惚れろ」は理解不能なるも、仕事を覚え、土地を覚えることが必要不可欠でもあったことからこの「三惚れ精神」は妙に説得力のある言葉として自分の肌に沁みついた。
振り返ると小生が物心ついたころには既に日本が高度経済成長期に入り、働く場所は溢れんばかり、働くことが当たり前の時代、それだけに休日ともなると楽しみも多かった。安い俸給の中から僅かながらも貯金を蓄え、貧しくても、家が狭くても家族揃って食卓を囲み団欒できる喜び、加えて生活環境の向上により、多くの人が中流意識を感じ、文化的な生活を享受できるまでになりました。
当時の実態として、休暇もとらず、膨大な仕事をこなすため残業、残業の繰り返しが日常的でした。こうした困難な条件の中にあっても、職場の人間関係も良好で職場で働くことが楽しく、時間外勤務を苦痛と感じたことはなく、総じて職場が楽しく、仕事好き人間が多かった気がします。
現在はどうでしょうか、昨今のマスコミ報道で良く耳にするのは、パワハラ、セクハラ問題、職場におけるうつ病患者の増大、病気による長期休暇、自殺者の膨大現象、意に反する残業の強制等々、人間関係を含め、問題が多すぎるのでしょうか。
そして昔と比べて本当に仕事過ぎなのでしょうか。
孔子の有名な言葉に
「之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず」
と人生の楽しみ方の極意を唱えています。冒頭の「三惚れの精神」はまさに好む
こと、すなわち何事も好きになることがその第一歩であることを語っています。
「仕事過ぎ」と「仕事好き」、濁点ひとつで人生の生き方が大きく変わる気がします。
皆さんはどちらですか。
総務部:風紀部長 H .M
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
08:28
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仕事