2009年09月28日
実りの秋を迎えて
今年の夏はいつもの年より涼しくて、雨が多く、短かったです。
ペルー沖のエルニーニョの影響なのかと思っています。
季節はすっかり秋になり、農作物の成長が気になるところですが、私たちの主食であるお米は今年もちゃんと実ってきました。
それでは、今年半年間の田んぼの移り変わりを見てください。
写真は、私の通勤途中の風景です。
2月。湖国の田んぼは雪に覆われています。
3月。起耕が始まりました。
4月。水を張って、代掻きで田んぼをならします。
5月。田植えです。
6月。最初はひ弱だった苗も大きく成長しだします。
7月。稲は分けつを繰り返し、みるみる大きくなります。
8月。穂がつきました。
9月。収穫の秋を迎えました。
そして刈り取りされました。
私たちはこのようにして育てられたお米を食べて生きています。
とりもなおさず、生きていくうえでのエネルギー源はお米を中心とした食品であり、その食料は太陽からのエネルギーを受けて育っているんだと実感します。
今問題になっている二酸化炭素は、このように植物が大気中から取り込んで太陽エネルギーを化学エネルギーに転換して(これを炭酸同化作用という)吸収してくれます。
ちなみに「主食」「副食」という食文化は東南アジアを中心とした米食地域で根付いていて、欧米等では肉も麦などの穀類もどちらも「主食」としての概念がないようです。
<食料自給率>
日本は食料自給率が40%で、先進諸国の中では最低レベルです。
(図は、農林水産省の平成20年度食料・農業・農村白書より引用)
その背後では、食料の安全保障問題、水資源(バーチャルウォーター)の問題、日本の農業後継者不足の問題などが取りざたされています。
日本の農業従事者は、国民の3%といわれています。
しかも高齢化が進み多くの人が60歳を超えてきました。
国民の大多数は消費者ばかりで、供給者がいなくなるのではないかと心配になります。
その思いは、20年後の私たちの社会を想像するとにわかに現実味を帯びてきます。
20年後、人類は80億人を突破し、日本は今までと同じように海外から食糧を買ってくることができるのでしょうか。
需要と供給の逼迫した時代が来て、昨年のように穀物価格の高騰が生じても、それでも日本は買い続けなくてはならないのです。
環境分析部:T.Y
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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