2009年10月31日
<昆虫飼育> NO.2
前回昆虫飼育を、途中で終わり、申し訳ありませんでした。
<卵から幼虫の飼育方法>
前回、成虫が死に、容器をそのまま風通しの良い場所で、加水を続けるところまでお話したと思います
その後、カブトムシのメスが土の中に卵を産んでいれば、自然に卵がふ化し、幼虫が誕生します。
この段階での幼虫を1令の幼虫といいます。幼虫は脱皮を繰返し、1令から3令まで成長します。その後、蛹(さなぎ)となり、成虫へふ化します。
まず今回は、1令、2令、3令の幼虫段階での飼育方法をお伝えします。
<飼育に関する注意点>
飼育する環境は、直射日光の当たらない、風通しの良い所で飼育して下さい。(成虫・幼虫は約40℃にて死亡します。)
水切れ(土の乾き)に注意して下さい。土は常に湿っている状態にしてあげて下さい。但し、加水のし過ぎに注意して下さい。)
幼虫は、土(2次醗酵済みの黒い土)を食べて、成長していきます。
その過程で、脱皮を2回繰返し、3令幼虫まで成長します。
だいたい、12月頃までは食欲旺盛で、早い時には1ヶ月程度で糞(ふん)が土の表面に目立ちだします。表面上だけで、糞を取除ける場合は、そのまま現状の土を使用しても問題はありません。
糞を取除いても、まだ土の中に糞が目立つようであれば、新しい土に交換します。
その時に注意する点がいくつかあります。
まず、幼虫を土の中から取除く場合は、できるだけ手で幼虫を触らないで下さい。人間の手には幼虫にとって害となる菌が着いています。幼虫を取出す場合はスプーンなどきれいに洗浄したものを使用し取出します。(できれば、エタノールで消毒した物を使用して下さい。また作業する手も消毒して下さい。)
取出した幼虫は直射日光の当たらないところに置いてあげて下さい。(古い土の中に置いてあげるのが良いかと思います。)
古い容器から土と、幼虫を取出し、容器を洗浄し新しい土を入れてあげます。
そのとき、できるだけ栄養価の高い土を入れてあげて下さい。そうすることにより、幼虫の成長を促進し、より大きな成虫が生まれます。詳しくは販売しているお店で聞いて下さい。(カブトムシは、幼虫段階で成虫の大きさが決まります。成虫になってからはどれだけエサを食べても大きくなりません。)
新しい土を容器に入れたら、水分の調整をします。できるだけ、前の水分に近い状態にしてあげて下さい。ただし、加水のし過ぎには注意して下さい。
次に、幼虫から取出した、糞を2、3粒入れてあげて下さい。せっかく交換した土に糞を入れるなんて・・・と思われますが、自分の糞があることにより、新しい土でもストレスを感じず、成長することができます。(ストレスは人間だけではないのです!!)
最後に幼虫を新しい土に戻してあげ、軽く土をかけてあげて下さい。
幼虫段階での作業は、この繰返しです。
土の乾き、土の汚れ、この2点に注意すれば、幼虫は成長し続けます。
変化なく、意外と手間が少ないので、忘れがちになりますが、土の中では成虫になる作業が続いています。くれぐれもお忘れなく。
今回、特に変化のない作業が淡々と続くため、もっと観察したいと思う人には下記の要領で飼育してみて下さい。
幼虫は複数で飼育していると思いますが、一匹づつ飼育してみて下さい。
(販売店にて飼育ボトルがあるかと思います。)
飼育方法は上記の方法と同じです。
単体飼育することにより、幼虫同士のトラブルが減るため、ストレスなく成長を続けられ、より大きな成虫に成ることができます。(土の中で幼虫同士がかち合うと、牙でかみ合いをし、最悪の場合は両方供、死亡する場合があります。)
ただし、土の交換サイクルが早くなるため、手間が増えます。
手間を惜しまず、より大きな成虫を生ませたい方は、一度単体飼育をしてみて下さい。
今回はここまでです。今回は我が家で生まれた卵と・幼虫の写真をのせましたので、見てやって下さい。
次回は、越冬期間の飼育方法をお伝えしたいと思います。
営業部 T.I
Posted by
西日本技術の環境調査員
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08:28
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