2009年11月03日
比色法のススメ
<パックテスト>
10月25日の日曜日に秋のみずかんフェスタに参加し、ちびっ子たちとその家族の方々と一緒にパックテストを行い、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
このパックテスト、キットと試料があれば5分程でCODやリン酸などの各項目の水質検査ができるすぐれものです。
パックテストに水を吸い込ませるとチューブの中の試薬と目的の物質(有機物やリン酸イオンなど)が反応し、色が変化していきますので、一定時間後に付属の標準色と比べて濃度を調べることができます。
この色の変化が子ども達には大ウケだったのですが、このように化学反応の発色具合から濃度などを調べることは比色法と呼ばれ、様々な分野で利用されています。
<比色法>
私の担当するリン(全リン)の分析でも、この比色法が使われています。
リンは水中で様々な形で存在していますが、大きく分けて水中に溶けて存在しているものと、懸濁成分に付着・吸着しているものに分けられます。この様々な形で存在しているリンを薬品などで分解し、試料中の全てのリンをリン酸イオンとし測定したものが全リンになります。
みずかんフェスタで使用したリン酸のパックテストでは、リン酸イオンがあると赤紫色に変化しましたが、全リンの測定では方法も発色させる薬品も異なるので、写真のような青色になります。この青色の濃さを機械で測定し、精確な濃度を求めます。
きれいなブルーに癒されますが、水中の植物プランクトンの栄養となるリンは、増えすぎると藻類が繁殖し、赤潮など水質汚濁の原因となってしまいますので、要監視の項目です。
このように環境分野でも大活躍の比色法ですが、特殊なキットや試薬がなくても紫キャベツの汁やレモン汁などを使って簡単なpHの試験ができます。カラーセラピーをかねて、ご家庭で試してみられてはいかがでしょうか。
環境分析部 : 最近、商店街で本物のせんとくんに会った 奈良っ子
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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環境