2010年12月14日
地球温暖化とメタン菌
最近の100年間で地球の平均気温が0.74℃上昇したのは、主に二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスが人為的に大量に放出されたためといわれています。
温室効果とは太陽から流入するエネルギーを透過させて地表面を暖めると同時に、地表から放射される赤外線を吸収し、ある一定の温度に保つ効果をいいます。これまでも地球は温暖期や寒冷期を繰り返して来ましたが、近年の温暖化は例のないほどに大幅で急激なため、生態系や自然環境へ与える悪影響が懸念されています。それを阻止するためのさまざまな対策が検討され、実施されつつあります。
さて、このメタンは最近でこそ地球環境に悪さをする悪役となっていますが、原子地球の時代には生物の生みの親であり育ての親(?)だったこともあり、また最近では資源の有効利用の有望な物質でもあります。
メタンは嫌気条件(酸素の存在しない条件)で生育するメタン菌によって生産されますが、このメタン菌は原始地球が誕生した約45億年前から約20億年間は酸素のない地球の支配者であったのではないかといわれています。このメタン菌の生産するメタンの温室効果によって、地球の凍結が防止され、生物が誕生できるように地球が暖められたというわけです。
また、最近は次のようなバイオマスを嫌気性発酵し、メタンをエネルギー源として取り出す事業が広範囲に展開されています。
・下水汚泥 ・し尿 ・家畜の糞
・建設廃材 ・食品廃棄物 ・生ゴミ
・稲わら ・麦わら ・籾殻
・間ばつ材
この未曾有の地球の危機に対して、原始地球誕生
から生き続けるメタン菌と共生し、有機資源の有効
活用を図り、石化資源の消費を削減し地球の温暖化
を阻止するには、地道で持続的な努力が必要では メタン菌
ないかと思います。
若狭っ子
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
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環境