2011年02月08日
気配が‥
時代劇で見たことがありませんか? 剣豪が突然『殺気!』を感じて刀を引き寄せ、敵に備えるシーンを。
(いつ感じたの‥? さっき!などと茶化さないように)
『殺気』を感じることは、今の時代ではまず有り得ないことでしょうが、誰かが自分を見ている、見られているような気配を感じることはありませんか?
人によって感じ方が様々なようですが、誰でも『見られている!』と感じる簡単な方法が有ります。
深夜、できれば人工物や明かりが全く無い、真っ暗な山の中の舗装路の中央付近を、明るい懐中電灯一つで歩いてみてください。車がほとんど通らなくて、道の両側が藪や林だと最高です!
真っ暗な中に懐中電灯の明かりだけが僅かに文明の香り。周りの闇が更に濃く感じられます。
ものの2分も歩かない内に、ほとんどの人が真っ暗な藪の中から見つめられている視線に気が付くと思います。
見られている、見つめられている、そんな感覚で、息苦しくなったり動きがギクシャクしてくることもあります。
何も感じない人は余程腹が据わっているのか、もしくは感覚がVV(Vが二つで2V‥ニブイ‥鈍い)な人かも‥? 余談ですが、3本指でVサインをすればこの人2Vの合図。 4本指は冬のサイン3V‥サブイ! 5本指は私のサイン。パァー!? では有りません。Vが4つで『シブイ!』
数年前の寒の最中に、物好きにも夜釣りに行きました。って言うか、私には普通の事なんですが‥。
車横付けの楽チンポイント。 真冬なのに良型のマダイが来たり大型のキスが来たり‥内緒のマイポイントです。
本来ならば明るいうちに到着し、周辺の状況を確かめたり潮の具合を見たりする所ですが、所用で到着は暗くなってからになってしまいました。 それでも勝手知ったるポイントはありがたいもので、迷わず横付けします。
釣り道具を出すためにヘッドランプを点けて車のトランクを開け、ゴソゴソし出した時に悲鳴が出そうになりました。
すぐ横‥と言うより隣にくっついて誰か居る‥?!
反射的に横を見ましたが、当然隣には誰も居ません。
月の光に照らされて、漣の海面があるだけ‥
だけど誰か居る気配は消えません。
トランクに向き直りながら考えました。
このまま帰ろうか?
横の気配はまだ消えません。むしろ、もっとはっきりと感じるようになりました。
怖い!気持ち悪い!不安!何か起こる?襲われる?!わたしゃ気が小さいのに‥ヤダよう‥‥
アレッ?! この時気が付きました。気配は有るけれど殺気は無い。興味はあるけれど悪意は無い。つまり
気配だけの野次馬?!或いは好奇心旺盛な気配?!或いは‥もう良いですか。
冷静になってみると気配は強く有れど、恐怖心が起こらないのです。害意を感じません。
覗いてみたいだけ? 無害な存在感だけの気配?!
開き直りましょう。
人間以外に友達を作っても良いかも‥。
興味があるなら見せてあげましょう。私の見事なまでの、或いは華麗なまでのフィッシングテクニックを!深夜に躍る銀鱗の煌きを‥もしかしたら○ボ(丸坊主-つまり毛が無い‥気が無い‥魚っ気が無い‥何も釣れないの略)かも。開き直ると気が楽になります。そそくさと支度を済ませ釣り開始。仕掛けに付けたギョギョライト(化学発光する集魚灯)が闇を引き裂いて飛んでいきます。置き竿にした竿先のケミホタル(これも化学発光する小道具で、竿先に付けて置くと魚の当たりが分かる)が赤く光っています。
暫くして竿先のケミホタルが当たりを伝えてくれました。小さくコツッ!と来てから一瞬の間を置いてゆっくり海面に向けて下がっていきます。『合わせようか?送り込もうか?』一瞬の躊躇も関係なくそのまま竿先が引きづり込まれました。竿立ての三脚もろとも引き倒されて、更に海に向かってズルズルと引きずられていきます。うれしさ半分。もしかしてあいつでは?の不安半分。竿を手にとってのけぞるように大きく合わせました。
大きく弓なりになった竿。渾身の力で竿を立てようとしますがゆっくりとズルズルと竿先が引き込まれます。
間違いありません。有難くないあいつです。
何分かのやり取りをしてようやく引き寄せたのは幅80cmくらいのアカエイ。食べたら美味しいらしいのですが、尻尾の毒針が怖いので口元で糸を切ってお帰り願います。
アカエイとのやり取りの最中にも気配は一向に消えません。
気配のことは全く気にならなくなって暫く釣りを続けましたが潮も引き、肝心の魚の気配がなくなってしまったので寝ることにします。
道具を仕舞って車中泊の準備も終わり、うとうとしかけたときにコン、コン、コンと3回、車の何処かを叩く音がしましたが、私は夢の中へ‥。
つい此の間、同じ湾の更に奥合いのポイントで釣りをしました。
残念ながらこの時は何も釣れなかったのですが、諦めて車の中で寝ようとしたとき コン!コン!コン!と車体を叩く音が‥。
分析1課:駄洒落は誰じゃ
Posted by
西日本技術の環境調査員
at
07:28
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釣り