2008年05月30日

地震災害後の廃棄物

阪神淡路大震災や中国四川の大震災を映像で見ると、地震の後、膨大な、がれきとごみ等の廃棄物が大量に発生します。また、交通網の途絶によって、ごみの収集・処理を行うことが困難になると予想されます。このため、災害発生に伴う建築物等からのがれき、避難所からのごみ・し尿を迅速に処理することは、市民生活の生活基盤の早期回復と生活環境の改善に大きく影響します。
また、集中豪雨や台風によっても数多くの廃棄物が発生します。この廃棄物の特徴は水分を多く含み腐敗しやすく、悪臭・汚水を発生します。

<災害廃棄物処理計画>
私たちの会社では「災害廃棄物処理計画」という仕事をすることがあります。地震や洪水によって発生した廃棄物量を予測して、事前に対策を立てておく仕事です。
これは廃棄物発生量の推計、仮置場候補地の選定、処理方針(市町施設および協定都市施設、再資源化、分別排出)、粗大ごみや生活ごみの収集・処理方針、産業廃棄物・アスベスト・フロン等の適正な処理が困難な廃棄物の収集・処理方針、信用の収集体制や仮設トイレの設置数等を計画するものです。

この仕事は災害対策基本法に基づいた震災廃棄物対策指針(旧厚生省)、水害廃棄物対策指針(環境省)によって、都道府県、市町村が計画として取りまとめるものです。

<滋賀県では?>
先日、東近江市が地震と洪水のハザードマップを作成したと発表しました。滋賀県内ではハザードマップはかなり作成されているようですが、滋賀県内の市町では防災計画に少し記載がある程度で「災害廃棄物処理計画」が策定された話は聞きません。
滋賀県は地震や洪水の被害が少ない県ですから、災害を想定する必要性の優先順位は低いかもしれません。しかし、福岡県西方沖地震や新潟県中越地震を見ると、どこで、なにが起こっても不思議ではないのが、現在の常識です。

<地震被災後の対策も>
四川の地震後、感染症対策が大きな問題となっています。琵琶湖西岸断層帯地震、東南海地震・南海地震は自然現象ですから止めることはできません。しかし、事前に備えることはできます。地震の対策で、意外と軽視されているのが、災害廃棄物の取扱です。私は、がれき、し尿等の廃棄物についても事前の検討と対策が必要と考えています。

タグ :地震廃棄物

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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 07:32 │Comments( 0 ) 滋賀
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