2009年07月16日

水道水が売れない本当の理由

水道水が売れない本当の理由


普通1人で1日にどのくらい水を使うのでしょう?滋賀県の平成19年3月31日現在(18年度)の「水道統計」では、1日当たり上水道が377㍑/人簡易水道が369㍑/人。上水道は平成7年度の408㍑/人をピークに1日当たりの水道使用量は減少しています。
要因は節水機器の普及。滋賀県の人口は増加していますが、給水原単位の低下で給水量は伸び悩むことから、水道事業の収入は増加しないと予想されます。
もし、節水効果を考えて水使用機器を買い替えるなら、ポイントは現在使用している機器の購入時期。

写真は浄水処理で使われる「」。最近、小さな水道だけではなく、規模の大きい水道でも採用が増えています。

<水使用の内訳>
滋賀県では調査を行っていませんから、2002年度の東京都水道局調べをまとめます。これによると、トイレが最も多く、風呂、炊事、洗濯の順。
トイレ:28%
風呂 :24%
炊事 :23%
洗濯 :19%
その他: 8%

<トイレ>
社団法人リビングアメニティー協会の資料によれば、1975年代のフラッシュ水を貯めるタンクは13㍑、1994年には10㍑、1999年には8㍑となり、現在では6~7㍑の製品が出ており、5㍑以下でロータンクそのものがない製品がでています。

<洗濯機>
水利用合理化推進協議会の調査によれば、1998~1995年にかけて全自動洗濯機の性能が向上し、1988年当時洗濯物1kg当たりの使用水量が43kg(㍑)、1995年には18kg(㍑)、1998年には15kg(㍑)まで減少しており、現在ではさらに高い節水効果の高い製品が出現しています。
なお、風呂の残り湯利用の機種を活用する場合、1kg当たりの使用水量がさらに0.5~2.1kg減少します。

<食器洗乾燥機>
これも水利用合理化推進協議会の資料です。手洗いの使用水量と食器洗乾燥機による使用水量を比較していますが、機械による節水率は75~86%。節水型洗濯機と並んで家庭用の水使用原単位を大きく減少させる商品と考えられています。

水道水の需要がどんどん落ち込み、同時に人口も減少しています。水道施設の更新には莫大な費用が必要となりますが、需要が落ち込み収入が減る。ということは水道料金の値上げですか?

タグ :水道節水

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Posted by 西日本技術の環境調査員 at 07:28 │Comments( 0 ) 水道
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