2009年10月20日
ポンペイ遺跡
一年ほど前の話になりますが、イタリアのナポリ郊外にあるポンペイ遺跡に行きました。ポンペイ遺跡はナポリの南に栄えた古代都市遺跡です。紀元79年ベスビオ火山が大爆発し、三日三晩降り注いだ火山弾や火山灰により、人々は生き埋めになり、町は埋没。その後、およそ1700年の時を経て始まった本格的な発掘によって、火山灰に閉ざされ、時が止まったままの古代都市ポンペイが出現しました。邸宅はもちろん、大浴場、パン屋など、当時の高レベルな生活の跡が残っていました。
その中で、私の目を引いたのがこの写真にある筒状の物体。
ポンペイ遺跡の町中に、細い管が張り巡らされており、管のところどころにこの筒状のものが設置されていました。
写真の正体は、2000年前の水道管と濾過設備なのです。水道管は鉛製、筒状の濾過設備の中には、フィルターの役割をするものが詰まっていたようです。
また通りのあちこちには水道井が見られ、地下の水道配水管とつながっており、水が出るようになっていました。ポンペイでは、お金持ちの家には上水道が整備され、それ以外の市民は、このような共同水道を利用したようです。
日本はまだ弥生時代、土器を作り、石器の槍で狩りをしている頃に、はるか遠くこのポンペイでは、水道の水を使って人々は生活していたのです。
今は日本で、蛇口をひねれば綺麗な水が出てくるのがあたりまえですが、2000年も前に水道を使う文化があったということに、本当に驚かされるばかりです。
環境分析部:愛知っ子H .T.
Posted by
西日本技術の環境調査員
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07:28
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水道